最近の子供は、勉強に対して
“完全なる受け身の体勢”である
ことが多いです。
教えられることを覚え、
言われた通りに解き、
出された宿題を黙々とやる
そして、
勉強が終われば、
ゲームや漫画やテレビを楽しむ。
そういう子供さんが多いのでは
ないでしょうか?
塾や家庭教師とでも、
黙ってひたすら勉強することが
当たり前なのかもしれません。
しかし、私の生徒さんは、
指導中であっても、
色々とお話してくれる子が多いです
先日も、算数の問題を教えている時に、
突然、
「先生、この間の地震怖かったよね。
先生はどうしてマンションの二階よりも
五階の方が揺れが大きいか知ってる?」
と聞いてきました
「知ってるよ~
二階よりも五階の方が、
地面(接着面)から離れているからだよ。」
「先生凄いね~、
僕も、この間パパに教えて貰ったんだ」
(彼のお父さんは設計関係のお仕事です)
「じゃあ~、
それを振り子を使って説明してくれる?」
(生徒さんは小学5年生です)
「えっ?振り子を使って説明できるの?」
「出来るよ~
振り子を180度回転させて考えてみて
地面が振り子の支点、
糸が同じ長さで
全体の振れ幅は同じでも、
支店からの距離が長い所と
距離が短い所では、
振れ幅は違うよね。
それと同じ原理だよ。」
それを、図に書いて説明しました
また、国語の勉強している時には、
「先生、オオサンショウウオって
固有種?」と聞くので、
「じゃあ一緒にスマホで調べてみようか…」
と言い、
オオサンショウウオは
日本の南西部に住む固有種であり、
準絶滅危惧種に指定されていることなどを
一緒に調べました。
また、ある時には、いきなり…
「先生、”紅まどんな”って知ってる?」
「知らない。何の名前?」
「愛媛県のみかんの名前だよ。
この間、お取り寄せして食べたら、
すごく美味しかったんだ~」
って…
「へえ~、知らなかったなぁ。
そんなに美味しいんだ。
じゃあ、今度私もお取り寄せしてみよう~
ところで、
みかんの生産量1位は何県かしってる?」
「えっ?愛媛じゃないの?」
「1位は和歌山県だよ。
2位が愛媛県、3位は静岡県。
最近は2位と3位が
逆になってることもあるようだけど…」
「和歌山県かぁ~
てっきり愛媛県だと思ってた」
このように、私は指導中に
生徒が指導内容と異なる内容を話しても、
「今は理科じゃなくて算数の時間だよ」
とか、
「そんな話はいいから…
ちゃんと問題集を解いて!」
とは、絶対に言いません。
(説明中であれば、
「説明が終わるまでちょっと待ってね」
とは、言います。)
どのような内容であっても、
生徒の話を真剣に聞き、
私に分かることであれば答え、
あやふやだったり、
知らないことであれば、
一緒にスマホで調べたりします
そして、可能であれば…
話題を広げ、勉強に繋げていきます
ほとんどの子供達は、
口に出すこと以上に、
多くの事を頭の中で考えています。
それは、
日常生活において
疑問に思ったことであったり、
学校の授業で印象に残ったことであったり、
テレビや本で得た知識だったり…
そして、子供が
そういうことを口に出すときは、
自分が思いついた時
(思い出した時)であり、
大人からすれば、
「今、それを言う?」という時であったり、
唐突に聞こえることがよくあります。
ですが、私は…
その瞬間を出来るだけ大切にし、
出来るだけリアルタイムで聞いてあげたい
と思っています。
(その時に応えないと、
子供はすぐに忘れてしまいますから…)
そして、こういう子供の疑問に
周りの大人がちゃんと応えることにより、
子供はより多くの疑問を抱き、
周りの多くの事に興味を持つようになる
のではないでしょうか?
「どうしてこうなるのだろう?」
疑問に思ったことを
学者達が研究することにより、
科学が進歩してきました。
“疑問に思うこと、興味を持つこと”
は、学問の原点です。
そして、
“疑問に思うこと、興味を持つこと”が
一番身につくのは、小学生だと
私は思います。
東大王に出ている学生さんのように、
賢い人ほど雑学にも詳しいと思いませんか?
“こんなの絶対に学校では習わないだろう”
という事を知っているのは、
自分が疑問に思ったことを
自分なりに調べるからですよね。
つまり…
知的好奇心が旺盛だということは、
“自分から勉強すること”に繋がる
大きな要因だと思います。
「お母さん、
学校の先生が○○って言ってたんだけど…」
「それって、
今やってる勉強と関係ある?
ちゃんと目の前の勉強に集中しなさい」
と、言ってしまうことはありませんか?
たとえ集中が一度途切れたとしても、
私は、子供の話の方を優先します。
“子供の好奇心を大切にしたい”
という気持ちもありますが、
子供の話を聞き、
子供が満足することで、
(子供の話を聞かないよりも)
“その後の集中力が高まることが多い”
という理由もあります。
もちろん、中学生のテスト前などは
そういう余裕はないので、
「今日は雑談なしで、
集中して行くよ~」と
最初に釘を刺したりしますが…
子供の好奇心に
周りの大人が気持ちよく応えると、
好奇心はどんどん増えていきます。
生徒さんが色々聞いてくれるので、
段々とエスカレートしていき、
私が指導していると、
小学生の月の満ち欠けの勉強が
中学生の自転(日周運動)や
公転(年周運動)にまで、
話が広がってしまったり、
中学生の理科の指導中、
高校生の化学の問題まで及んだり…
そういう場合は多々あります
ですが、
自分が疑問に思ったことですから、
すごく記憶に残るようですし、
難易度が高くても
理解してくれるんですよね~
やらなければいけないから
勉強するのか、
興味があることを
自分から勉強するのか…
その違いは大きいです
“子供の知的好奇心を育てる”
それを意識することが、
“自分から勉強する子を育てる”ことに
繋がると、私は思います
コメント
こんにちは😊
今日のお話しも、とても勉強になりました!
yuyu先生はこういう風に返しているのね~、と、ついつい息子の疑問を後回しにしがちな私は、反省しています💧
これからは、息子の知的好奇心に、リアルタイムで付き合って、一緒に学んでいきたいと思います😆
いつも貴重なお話しを、ありがとうございます🧡
こんばんは~(*^o^*)
こちらへのコメントもありがとうございます!
私はいつも楽しく生徒さんとお勉強させて貰っています。
生徒さんも「先生、いつも面白い~」とか
「先生はいつも僕の話を聞いてくれるね」と言ってくれます(^_-)
なので、私は今まで家庭教師を辞めたいと
断られたことがありません。
いつも、「先生となら勉強出来る」と
嬉しい評価を頂いています(*^o^*)
私よりも優秀な講師はいくらでもいらっしゃると思います。
でも、子供に寄り添える指導者としては、
頑張ってるんじゃないかと…(;^^;)
いつも励みになるコメントをありがとうございます。