私は20年以上、家庭教師をしています。
初めてお伺いする時には、必ず…
お母さん、子供さん同席で、
1時間ほどの面談を行います。
面談では、
私の家庭教師歴や、指導方法を
説明したあと、
生徒さんの苦手な科目とか、
今の学習状況を聞きます。
その目的は…
生徒さんの今の
学習状況を把握することは
もちろんですが、
親子関係を見させて頂くこと
も重要視しています!
“1時間の面談なんかで
親子関係が分かるの?”と
思うかもしれませんが、
全く同じ状況で、
(初対面の親子と家庭教師が
面談を行う状況)
全く同じ事を説明した後、
(私の経歴や指導方法の説明は
毎回ほとんど同じですから(;^^))
全く同じ質問をする。
(生徒さんへの質問も
ほぼ毎回同じです (;^^))
なので、ご家庭による違いが
明確に表れます(゚ロ゚)
(もちろん、初対面なので、
緊張していたり、
猫を被っていたり!?
しますから、
素の状態とは異なりますが、
それでも、ある程度は分かります)
例えば…
「今後、どこまで成績を上げたいとか、
将来、どんな大学へ行きたいとか、
どんな職業に就きたいとか…
今の段階で、
考えていることはあるかな?」
と、生徒さんに聞いた時、
(目標があるかないかは、
学習する上で大切なので、
これは必ず質問します(^▽^))
「ん~?」と
子供さんが考えている横で、
ニコニコしながら見守るお母さん。
「ん~」と
考え込んでしまった子供さんに、
「ほら、あるでしょ?
成績どこまで上がりたいとか…
何でもいいから、思っていることを
先生に言いなさい。」
と、イライラした調子で言うお母さん。
聞いた直後に、
チラッと子供の顔を見て、
「先生、○○高校へ
合格出来るような成績まで
上げて欲しいです。
うちの子も、○○高校へ入りたいと
思っていますから…」
と、さっさと子供の気持ちを
代弁してしまうお母さん。
「そうなの?」と
子供さんに聞くと「うん」と
頷きます(^_^)
「先生、うちの子、
何の夢も目標もないと言うんです。
だから勉強する気がないのだと
思うんですよね~
医者になりたいとか
学校の先生になりたいとか…
目標を持って頑張ってる子も
たくさんいるのに…
どうすれば、
もっと前向きになりますか?
どうすれば、
もっと頑張る子になりますか?
このままだと、
ダメだと思うんです…」
と、子供の意見そっちのけで
自分の言いたいことを話すお母さん。
こうやって並べて書いてみると、
ニコニコしながら見守るお母さんが
素敵なような気がしますが、
お母さんは、
他人の状況と比べることはしないので、
“子供の意見そっちのけで
自分の言いたいことを話すお母さん”
であっても、
当然…
「自分は子供の事を考え、
一生懸命にやっている」と、
自分では思っています。
確かに、
一生懸命、子供さんのために
やっているんですよね~(^^)
ですが、それが全部子供さんの為に
必要なのかどうかは、
また別問題です(;^^;)
こういうお母さんの中には、
「うちの子は○○だから」
と決めつけてしまうお母さんも
よくいます。
例えば…
「うちの子は、喋るのが苦手だから」
だから、代わりに喋ってあげる。
「うちの子は、走るのが苦手だから」
だから、鬼ごっこはさせない。
「うちの子は、
褒められるのが好きじゃない」
だから、100点取っても褒めない。
「うちの子は、野菜が苦手だから」
だから、野菜料理を作らず、
野菜ジュースを飲ませる。
「うちの子は、人に優しいから」
だから、悪い事をしても友達が悪い。
そうやって、
決めつけてしまうお母さん、
結構いらっしゃいます(T-T)
忘れていることが
二つあると思うんですよね。
一つは、
“子供はとても柔軟性がある”
ということ!
喋るのが苦手であっても、
好きなお友達とだったら
たくさんお喋りするかもしれないし、
野菜が苦手であっても、
好きなチーズと組み合わせてみたり、
調理法を工夫すれば
食べるかもしれないし、
走るのが苦手であっても、
女の子も一緒なら鬼ごっこを
するかもしれない。
もう一つは、
“子供は日々成長している”
ということ!
去年は嫌いだったピーマンも
今年は食べれるようになったとか、
冬の体育で鬼ごっこをして、
鬼ごっこが好きになったとか、
漢字テスト100点を
お友達に褒められて嬉しくなった。
など…
知らない間に、
出来るようになっていることも
多々あります(^_-)
“子供の成長を認めたくない”
あるいは、
“自分が知っている子供が全てだ”
というお母さん、
いるんですよね(ToT)
こういうお母さんは、
“子供の成長を認めたくない”
と思っていることを、
自覚していない場合が多いです。
では、
“子供の成長を認めたくない”
お母さんは、
どういう態度を取るのか…
“子供にとって
常に自分が一番であろうとする”
ことが多いです。
赤ちゃんから幼少期にかけては、
子供にとって母親は、
常に一番の存在ですよね。
どんな時でも母を頼り、
何があっても母のあとを追う…
そういうイメージから
抜け出せていないんだと思います。
ある中学生の生徒さん、
「先生の話をすると、
お母さんが機嫌が悪くなるんです」
「えっ?どうして?
何を話したの?」
「先生はどんな問題でも解けるし、
ちゃんと解説もしてくれる。
だから先生の息子さんは
勉強が出来るんだね!と言うと、
“どうせ私は勉強が出来ないから”
と言って機嫌を悪くしてしまって。
“そんなに先生が好きなら、
先生に育てて貰いなさい”と
言われました(T-T)」
いやぁ~
私は一応家庭教師なんで、
それは当たり前であって…
「家庭教師をしてるから、
当たり前だよね!」で済む話で、
「 先生に育てて貰いなさい 」は
おかしいと思うのだけど(ToT)
そのお母さんは、
私にだけでなく…
「娘が私よりも、
学校の先生の言うことを信じるんです」
とか、
「家族の予定よりも、
友達の予定を優先するんです」
と、
色々と言っていました(>o<)
その都度、
「勉強に関して学校の先生の話を
信じるのは当然だと思いますよ。
良い先生に指導して貰えて、
良かったですね。」
とか、
「お友達が大切になるのは
成長している証拠ですから…
それは、みんな同じです。」
と、フォローしていましたが、
正直、疲れましたね~
そのお母さんは、
中学生になっても
一切自由行動を認めず、
(コンビニも一人で行かせません)
お小遣いも何に使ったか、
逐一報告させ、
電話やラインの履歴も
チェックしていましたね(ToT)
お母さん自身が、
精神的に成長しておらず、
子供を自分の支配下に置き、
全てをコントロールしないと
気が済まない
という感じでした(T-T)
私は、高校2年生の1学期まで
家庭教師に伺いましたが、
(生徒さんが可哀想だったので、
特例でした。)
高校生になると、
子供も親の異常さに気づき、
「早く家を出たい。」
「親とは離れたい。」
「少しでも自分の時間が欲しい。」
と、言っていました。
このお母さんは、
怒る時も感情がセーブ出来ないので、
夜中だろうが、朝だろうが、
自分が疲れ果てるまで、
何時間も大声で怒鳴り続けたり、
何日も、
子供と口を利かなかったり、
お弁当を作らなかったり…
自分の感情が第一優先でした。
かといって、
それが当然だと思っている訳ではなく、
「このままでは、
子供の精神を壊してしまいそうだ」
と、何度も私に相談していました。
これも問題だと思うんですよね…
自分が取っている行動が
“間違っている”と
気づいていないのであれば、
“間違っている”と
誰かが教えてあげれば
直せるかもしれない。
しかし…
“間違っている”と
気づいているのに、直せない場合は、
自分の感情や行動がセーブ出来ない
訳ですから、
自分自身で意識して直すしか
方法がないんですよね(T-T)
つまり、
私がいくらフォローしても、
お母さんはすでに、そんなことは
分かっているのですから、
ほとんど効果がない(。・_・)
ということです!
(しかし、私に話すことによって
“怒りが少し収まる”という効果は
あったようです(^▽^))
どうすれば”毒親”にならないのか?
私は精神科医でも心理学者でもないので
それは、分かりません。
ですが、
どんな親が”毒親”?
こんな親は”毒親”かもしれない?
という内容を知り、
こういう親にはならないでおこう
と気をつけることも、
“毒親にならない”
一つの方法だと思います。
他人の振り見て我が振り直せ
ですね(^_-)
毒親!?かもしれないと思ったお母さんとは?

コメント