24年以上、お子さんを指導してきて、
テスト前などに、
親御さんがよく言われる言葉は、
「子供の成績を上げるために、
何か、親が出来る事はありますか?」
つい、先日も塾の生徒さんの
お母様からこの言葉を聞きましたが…
嬉しいですよねー
“家庭教師に任せておけば良い”
“塾へ放り込んでおけば良い”
ではなく、
“親なんだから、
子供の成績を上げるために
出来る限りの事はやりたい”という
気持ちが表われていて、
とても嬉しく思います
まず、私がお願いするのは、
“毎日出来るだけ同じサイクルで
1日を過ごすように親が指導する”
ということですね。
小学生であれば、
“学校から帰ってきて1時間は勉強して、
夕食後にまた1時間勉強する”とか、
“学校や塾の宿題は
かならず夕食前に終わらせる”とか、
“ゲームは親の目の届く所で、
夕食後に30分だけ”とか…
特に、小学生の間は、
ゲームや勉強量や勉強時間など
親がキチンと管理するのが良いと思います。
「うちは子供を信じているから、
ゲーム時間も本人に任せているの」
という親御さんもいらっしゃいますが、
信じる事と、管理することは別問題です。
“管理すること”という言葉は
表現が良くないかもしれませんが、
勉強のスケジュールや
ゲームの時間数を決めて
それを子供に守らせることは、
親の役目だと私は思っています。
大人でも、
仕事に行かなくてもよいのであれば、
家でゴロゴロしてしまうでしょうし、
好きなテレビやゲームに夢中になるかもしれません。
自我が確立していない子供が、
制限のない中でゲームに夢中になるのは当然です。
幼い頃から、
しっかりと時間数やスケジュールを決めて、
“それを守ることが当たり前である”
と、親が教育すべきだと私は思いますね
次に、テスト前には、
“親子でテスト範囲の全容を把握する”
ということです。
中学生になっても、テスト前に、
教科書のテスト範囲や
やるべき課題の全容を把握せずに、
テスト本番を迎えている生徒さんがいます。
「もう中学生なんだから
自分で勉強出来るでしょ?」と
言われるお母様は多いですが…
小学生までに、親がしっかりと教え、
すでに自分で勉強のスケジュール管理が
出来るようになっている子供さんであれば、
中学生以降は本人任せでも大丈夫でしょう。
しかし、小学生では本格的なテストがなく、
ほとんどの子供さんは
中学生からテスト対策を始めます。
中学1年生の頃は、
親御さんも一緒に…
教科書のテスト範囲に付箋を貼ったり、
課題の量を確認したり、
課題の優先順位を決めたり、
スケジュールを立てたりしてあげて
欲しいと思います。
もちろん、子供さんによっては
しっかり自分で出来る子もいますが、
(ビックリするほど)
無計画でテスト勉強に挑んでいる子が
多いです。
中学生も高校生も、
定期テスト前にちゃんと勉強することが
受験成功への大きな要因となります。
毎回の定期テストを大事に考える事が
大切です!
そして、3つめは…
“出来なかった原因を
子供と一緒に考える”ことです。
私は、家庭教師をしている時も
塾の生徒さんであっても、
必ずテスト後に答案用紙を見せて貰い、
“なぜ間違えたのか?”
“なぜ点数が取れなかったのか?”を
生徒さんと一緒に考えます。
家庭教師や個別塾であればそれが可能ですが、
大人数の塾であれば、
1人1人にその時間を割くことは難しいでしょう。
ですので、
ご家庭で親御さんと一緒に
考える必要があります。
「テストの点数が悪かったのは
勉強時間が少なかったからでしょ」
とか、
「○○ちゃんはワークを3回通り解いて、
高得点を取ってるらしいから、
あなたも次回から3回通り解きなさい」
と、
一般論で済ませてしまう
親御さんが多いですが…
テストで点数が取れなかった理由は、
人それぞれ異なりますし、
科目や単元によっても
異なる原因があります。
お子さんと一緒に答案用紙を確認して、
ケアレスミスで間違えたのか?
理解出来ていなくて間違えたのか?
苦手な分野はあるのか?
計算方法の勘違いはないか?
課題がちゃんとやれていたか?
次からどうすれば良いか?
などと検証する事が
次回の点数アップに繋がります。
勉強時間をやみくもに増やすより、
ワークをやる回数を増やすより…
ずっと楽に成績を上げる方法ではないでしょうか?
「○○ちゃんはワークを3回通り解いて、
高得点を取ってるらしいから、
あなたも次回から3回通り解きなさい」
と、言っても…
○○ちゃんと同じクオリティーで
3回ワークを解かないと、
同じような高得点は取れません。
同じように
「ワークを1回やった」と
言っても、
間違えた問題の解答を読んで
しっかり理解しながら進めているのか、
間違えた問題の答えを
赤ペンで書いてるだけなのかによって、
ワークを1回勉強した後の、
頭に入っている量が、かなり異なります。
可能であれば…
“お子さんがどうやって勉強しているのか?”
もチェックして、
同じ1時間の勉強時間でも、
多く身につく勉強方法を教えてあげれば…
と思いますが、
親御さんがここまで出来てしまうと、
家庭教師や塾講師の出番がなくなるかも
しれませんねー
そして最後は、
“「頑張って良かったー」と子供が思える
環境を作る”ということです。
「社会はまあまあ上がったけど、
数学は全く点数が取れてなかったよね。
本当にちゃんと勉強したの?」
とお子さんに言うお母様がいますが…
逆ですっ
「数学はあまり点数が取れてなかったけど、
社会は上がったよねー
よく勉強したねー
次は、数学も頑張ろうー」
と、言ってあげて下さい
出来なかった事には少しだけ触れて、
出来た事は最大限褒める
子供が「頑張って良かったー」と
思える声かけをお願いします
「100点取ったら、
お洋服を買ってあげる」
という、ご褒美作戦は、
私はあまり賛成ではなく、
うちの大吉君には一切使いませんでしたが…
それで、お子さんが頑張るなら
時々であれば、良いかもしれませんね
ただし、それがエスカレートして
「買ってくれないなら勉強しない」
とか、
「勉強するから、あれ買って」
などと言うようになれば、
一切、ご褒美作戦は中止した方が
良いと思います。
そういう心構えでは、
大学受験まで頑張れないでしょうし、
親に対して対価を求めるという考え方が
あまり宜しくないと私は思います。
「今回はテスト勉強頑張ったから、
美味しい物を食べに行こうか?」
と、お子さんが頑張った結果を
慰労してあげるのは、とても良いですよね
最後の最後に…
一番、親がやるべき事は、
“笑顔を絶やさずにいること”
ではないでしょうか?
大人は仕事命の人もいるでしょうが、
子供は家庭生活があっての勉強です。
ギスギスした家庭環境では
勉強をやる気は起きないでしょうし、
まだ子供ですから、
精神が安定していないと
勉強どころではありません
いつもお母さんが笑顔で子供に接し、
子供の情緒を安定させてあげることが、
お子さんの学力アップに繋がると思います
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