小学生、中学生のお母さんから、
「定期テストでは
そこそこの点を取ってきますが、
模試になると、
ぐっと順位が下がります」
と、よく相談を受けます。
先日、中学3年生の英語について、
模試で点数が取れないという
ご相談があり、
記事にしましたが…
定期テストと模試で
点数差がある理由と、
それを重要視すべきかどうかは、
学年によって(年齢によって)、
科目によって(算数なのか、理社なのか)、
また模試の難易度によって、
異なると思うんですよね
また、その対策方法も、
学年や科目によって異なります。
(中学受験をしない小学生は
模試を受ける機会があまりないと
思いますが)
中学受験をする小学生の模試対策は、
正直…
やりようがないので必要ないです。
「先生、10月の模試を申込みしたので、
その対策もお願いします」
のようなことを、よく言われますが、
小学生の模試は、
高校生の校外模試と同様に、
“今の実力を判定するためのもの”
であって、
何か対策をするものではないと
思います。
しかし、それは…
“模試のために特別な勉強をする
必要がない”という意味であり、
学校や塾の定期テスト
(範囲のある試験)では、
かなり点数が取れるのに、
模試(範囲のないテスト)になると、
点数も順位もグッと下がる場合は、
何らかの原因があり、
それを改善する必要があります。
その改善方法も、
年齢や科目によって異なるのですが…
もしお子さんが
小学1、2年生であれば、
結果はどうであれ…
最後までじっと座って、
問題を解いたことについて、
「よく頑張ったね」と
褒めてあげると良いんじゃないでしょうか?
模試の結果は、
気にしなくていいと思います
小学中学年以上で、
模試でも定期テストでも
点数が取れないのは、
言わずもがな…
勉強不足ですが、
定期テストで点数が取れるのに
模試で点数が取れないのは、
一度、勉強方法を見直す必要が
あるかもしれません
小学生でも中学生でも、
まず、定期テストと模試を
科目毎に並べて…
どの科目が点数差が大きいのか
を見て下さい。
国語が点数差がある場合、
もちろん、
“読解力を強化する”必要があります。
範囲がある場合の国語は、
ほとんど”暗記するだけで”解けます。
(中学生の
学校の定期テストも同様ですが)、
学校の教科書に準じた問題集を解き、
教科書ガイドなどを覚えれば、
8割~9割くらいの点数が取れます。
これで、
「うちの子は国語が出来る」と、
勘違いしているお母さんがいますが、
この勉強方法だけで、
定期テストが良いお子さんは、
ほぼ間違いなく…
模試で国語の点数は取れません。
(特に、中学生以降)
中学受験をする子供さんの
国語の勉強方法としては、
“定期テスト対策と、
中学受験対策の二本柱でいく”
必要があります。
もちろん、
ガンガンに読書をしている子供さんは、
中学受験対策の勉強は
ほとんどやらなくてすむ場合もあります
算数において、
模試で点数が取れない場合は、
もう一段階踏み込んで、
テストを分析する必要があります。
例えば…
「定期テストではいつも解けている
大問1ですら、
模試では解けていない」のか、
「式は出来ているのに、
計算ミスをしている」のか、
「割合や比の難問を
全て落としている」のか、
「文章を読み間違えて、
ミスをしている」のかなど…
それを発見した後、
もう一段階踏み込んで分析しましょう。
実は、
この段階で終わっているご家庭が多いです。
この段階で、
「あなたはケアレスミスが多いから
注意しなさい。」
「いつも文章を読み間違えているから
ちゃんと文章を読みなさい。」
「定期テストでは出来ている
簡単な問題も間違えているから
もっと落ち着いてテストを受けなさい」
という、アドバイスを
お子さんにしているお母さんが多いです。
確かに、お母さんの言うことは
合っています
ですが、もう一歩…
具体性が足りないんですよね
小学生の場合は特に、
出来るだけ具体的にアドバイスすれば、
早い改善に繋がります。
例えば…
計算ミスをしている場合でも、
「分数の通分をよくミスしている」
のであれば、
もう一度、公倍数の練習をする。
「割り算のあまりや小数点を間違える」
のであれば、
桁数の多い割り算の練習をする。
“どういう場面で、
よく計算ミスをしているのか”を分析し
その具体的な対処方法を考えるわけです。
理科や社会において
模試で点数を取れない場合は、
上っ面の言葉だけを
覚えている可能性があります。
そして、
文章の読解力が足りない可能性も
あります。
理科や社会は、
模試の種類によって
難易度がかなり異なります。
(言い換えると、
受験する中学によって
難易度がかなり異なります。)
そして…
分かっているのはずなのに解けていない
勉強したはずなのに結果に繋がらない
(模試で点数が取れない)
というのが、理科、社会なんですよね
語句を覚えただけでは、
適性検査の問題は解けないですし、
季節風と偏西風の違いが理解出来ても
資料の読み取りが出来なくて
点数を落とす場合もあります
適性検査だけでなく、
私立中学や高校受験、大学受験まで
記述の問題が増えてきて、
“ただ単に暗記をするだけ”では、
点数が取れなくなってきています。
理科や社会の問題を解くためには、
読解力も必要です。
読解力がないために、
ちょっと問題文が変わっただけで、
出来なくなる子供さんもいます。
反対に、
かなりの読書をしてきて、
読解力が優れているために、
あまり勉強しなくても
“模試の社会は点数が良い”
という生徒さんもいます。
なぜなら…社会は、
資料を読み取る問題も増えてきて、
知識がなくても、
資料を読み取ることさえ出来れば解ける
からなんです。
こういう問題は、
読書量の多いお子さんにとっては
サービス問題ですが、
読書量が少ない子供さんにとっては、
勉強しても解けない問題となります
そして、
上っ面の言葉だけの勉強では、
理科の難問は解けません。
一問一答の問題集を解くよりも、
解説がついている参考書を読んで、
内容を理解する勉強方法に変える
必要があります。
中学生で、定期テストは良いけれど
模試で点数が取れない場合は、
もっと細かく分析する必要がありますし、
もっと細かく対策する必要があります。
中学生では、
定期テスト用の勉強をするのはもちろん、
校内模試(実力テスト)用の
勉強をする必要もあります。
長くなったので…
また別機会に書こうと思います
コメント