最近、大手塾などで
速読のカリキュラムなどがあるようですが…
速読で成績がアップするのでしょうか?
まず…ちまたで”速読術”とかの
セミナーや本が出版されていますが、
「本1冊が5分で読めるようになる」
なんて、怪しい限りですよね~
こんな極端な例はともかくも…
速く本が読めるようになれば、
テストの時も見直す時間が増えて
有利ですし、
学習時間も短縮出来るという
メリットもあります。
しかし、本当に、
速読は訓練することによって
身につくのでしょうか?
以前見た、
メンタリストのDaigoさんの動画で、
本を読むスピードは
4分の3が遺伝で決まるという
研究データがあると言っていました。
実は…
私は、とても読むのが速いです。
同じ文章や漫画を読んでも、
主人の4倍以上の速さで読みます。
それは、幼い頃からの読書量が
原因だと思っていましたが、
そう言われてみれば、私の父も
非常~に読むのが速かったですし、
息子も驚くくらい読むのが速いです。
(ちなみに、
主人も結構、読書量は多いです)
Daigoさんの言う通り、
遺伝的要素なのかもしれませんね
ということは…
塾などで速読を学んでも、
それほど成果は得られないかもしれない
ということになります
「えっ?
訓練しても
速読は出来るようにならないの?
じゃあ、
うちの子は損だなぁ~」
と思ったお母さん!
本当に、速く読めることが
成績アップに繋がるのでしょうか?
前述のように…
文章が速く読めることで、
時間が短縮出来るというメリットは
ありますが、
文章がいくら速く読めても、
内容を覚えていなかったり
的確に理解出来ていない場合は、
何度も読み返す必要があり、
結局…ゆっくり読んだ子と
問題が解き終わる時間は同じ
という事も多々あります
私も読むスピードは速いですが、
途中で、
「えっ?被害者の名前は何だった?」
(推理小説フェチですから…)と、
また、パラパラ読み返すことが
よくあります
しかし生徒さんと一緒に
国語の問題を解いている時は、
あっという間に問題文を読み、
あっという間に答えを見つけ…
「先生、
めちゃめちゃ読むの速いよね~」
と、生徒さんに
羨望のまなざしで見られます
ですが、
これは読むのが速い事だけが
その要因ではありません。
(現に…
学校のお手紙などは、
読み終わってすぐに
忘れてしまうこともありました(ToT))
そうなんです
推理小説を読んでいる時は、
ただ単に、
流して読んでいるだけなので、
「おっと~読み飛ばしてしまった」
とか、
「登場人物の名前を忘れた~」
なんてことが多々ありますが、
国語の問題文を読む時は、
この文章は何について書いてある?
作者の言いたいことは?
この段落の要点は?……と、
考えながら読んでいるので、
読み終わった段階では、
ほぼ内容が把握出来ています。
そう~大切なのは、
ガムシャラに速く読むことではなく、
“ポイントを考えながら読むこと“
だと思います
算数や数学なら、
何を問われているか考えながら読む。
国語なら、
ざっと設問に目を通してから、
設問内容を意識して問題文を読む。
理科なら、表題や
重要語句をチェックしておいてから、
その意味を考えながら読む。
社会(地理)なら、
中部地方の工業の特色は?
中部地方の農業の特色は?と、
表題毎に要点をまとめながら読む。
暗記科目の理科や社会なら、
要点にマーカーを引きながら
読むのも良いですが、
マーカーを引くだけでは
頭の中に残りません。
理科であれば、
マーカーで引いた部分を
何も見ずに言えるようにしたり、
(例えば…
「DNAとは遺伝子の本体であり、
正式名称はデオキシリボ核酸。
染色体上にある」と
そらで言えるようにする)
社会であれば、
マーカーで引いた部分を
自分の言葉でまとめられるように
考えたり…
暗記したり書いたりする
インプットの作業だけでなく、
言葉に出したり
自分の表現で人に伝えたりする
アウトプットの作業を
行うことにより、
さらに頭に残りやすくなります。
生徒さん達が、
問題文を何度も読まないと
問題が解けないのに対して、
塾の講師や学校の先生が
パッと問題文を見ただけで
問題が解けるのは、
講師達は問題を見ただけで、
「何が問われているのか?」
「どこがポイントなのか?」
が、分かるからです。
決して、講師の方が
速読が出来るから
ではありません
「何に気をつけて読むのか?」
「どこを重要視して読むのか?」
「大切なのはどの部分か?」
そういうことを考えながら読む習慣を
付けることが、
成績をアップする上で大切だと思います。
メンタリストのDaigoさん言うとおり、
読むスピードの4分の3が
遺伝で決まるのなら、
残り4分の1はやはり読書量でしょう
読むスピードもさることながら、
読書をすることは
他にも多くのメリットがあるので、
幼い頃からの読書は必須ですね
しかし…
「瞬時に本が読める」とか
「速読トレーニング」とか…
ちまたでは、
色々な講座や本が出回っていますが、
「100ページの本を5分で読めるから
テストで良い点数が取れるか?
というと、
それは違うと思いますね~
(私は読書量を増やす以外に
読むスピードを上げる方法はないと
思っていますが…)
もちろん、
読むのが異常に遅いよりも
人並みに速いほうが良いとは思いますが、
読むスピードよりも大切なのは、
“適切に文章を読む”
ことだと思います。
“適切に問題文を読む”ことが
出来るようになれば、
不要な部分は
流し読みで構わないので、
結果的には
問題文を読むスピードも上がります。
この問題文は、
何に注意して読む必要があるのか?
これを学ぶと、
学力がグッと上がってくると
私は思います
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