うちの息子は、
小さい頃から食べるのが遅く、
かなりの少食でした
好き嫌いはないけど、
とにかく遅い
小学校低学年の頃までは、
かけうどん一杯食べるのに、
一時間くらいかかってました
息子が幼稚園の年少だった時、
給食参観がありました。
朝、
「今日も幼稚園、頑張ってね〜」
と、笑顔で送り出し…
張り切って、顔を塗り…
いつもより ちょっとお洒落して…
昼前に、幼稚園へ…
いざ、給食が始まり、
みんな嬉しそうに、
お母さんをチラチラ見ながら食べてます
我が子は…と、見れば…
何やら必死の形相で、黙々と食べてる様子。
おかずを一皿食べて、
お汁も飲んで、
ご飯も全部食べて…
まだ、
みんなが半分くらいしか食べてないのに、
全て完食してしまいました
「すっ すごいっ」
と思った瞬間…
スッと立ち上がり、
空のおかずのお皿を持って、
前へ歩いて行きました。
おかずのお代わりを、たっぷりお皿に盛り、
席へ戻ると、
今度はご飯の器を持って前へ…
続いてお汁も…
なんと、
3品とも、お代わりをしたのです
後ろで立ってる私の隣に、
担任の先生が来て…
「今までお代わりをした事なんて、
一度もないんですよ〜
それどころか、
食べ終わるのも、いつも一番最後で…
今日は、よっぽどお母さんに
頑張る姿を見せたいんですね〜」
って…
頑張る姿って…
お代わりした3品を、
真っ赤な顔をして
必死に食べてる息子をみて…
「頑張る姿が見れて嬉しい〜」
なんて思う余裕は全くなく…
ただ、ただ…
吐かないで欲しい〜
ついに…
我慢出来なくなって、
息子の隣へ行き、
「無理しなくて良いよ。
もう、充分 頑張ったから、
残してもいいよ〜」
と、言いました。
息子は、口一杯に頬張ったまま、
笑顔を作って、首を横に振り…
なんとか、全部食べきりました。
結局、全部食べ終えたのは
一番最後になりましたが…
うちの息子は、
普段は「頑張るからね」とか、
「一生懸命するね」とか
口に出すタイプではなく…
積極性にも欠け…
大人しくて、
いつも母の後ろに隠れてるような
子供でした
(小学校に上がるまでは…)
(今では、”大人しい”からは、
全く欠け離れた性格に
なってしまいましたが…)
母を喜ばせようと、
あんな行動に出るとは…
まさに「青天の霹靂」
子供は幼い時…
母親が全てなんですよね
「お母さんに喜んで欲しい」
「お母さんのために頑張る」
「お母さんの笑顔が見たい」
それが、
子供の原動力の全てなんです
給食参観の息子の姿をみて…
初めて、その事に気づきました。
私の「頑張ってね」という言葉が
どれ程の影響力があるのか…
何気なく言う「頑張ってね」が、
子供にとってどれだけ重みがあるのか…
全く、考えていなかったのです。
それから…私は息子に、
安易に「頑張ってね」と、
言わなくなりました。
自分の許容量が分からない幼いうちは、
また頑張り過ぎるんじゃないか?
と、怖かったから…
その後、小学校に上がり、
小学校高学年、中学生、高校生と
年々逞しくなり…
いつの間にか、
母のためではなく…
自分のために、
頑張るようになりました
高校生になった今は…
「今日も1日頑張ろう〜」
「明日も、あさっても頑張ろう〜」
「毎日、楽しく頑張ろう〜」
と、ビシバシ言ってます
返事はいつも…
「あ〜、はいはい」
ですけど…
今でも、
幼稚園の あの給食参観を思い出すと、
胸が熱くなり、
涙が出そうになります
↑2年前に書いた記事です。
息子は今年から大学生になりました
3つのサークルに入り、
(サッカー、フットサル、法律研究)
大学生活を謳歌しているようです
相談してくることもなくなり、
全て、事後報告。
それを寂しいと感じるか、
それとも成長したと感じるか、
微妙なところですが…
(両方かもしれませんね)
でも…今でも時々、
あの幼稚園の給食参観の様子を
思い出します。
あれから14年、
見違えるように成長した今でも、
息子のどこかに、
あの片鱗が見えるような気がします。
真っ赤な顔をして
フウフウ言いながら…
許容量以上の給食を食べてしまう
息子がいるような気がします。
“三つ子の魂百まで”と言いますからね~
そうそう、性格は変わらないのかも
しれません。
なので…
きっと、大学生活も(それなりに!?)
頑張っているだろうと思います
母は「頑張って!」という機会もなく、
ただただ、離れたところから
応援しているだけですが…(;^^;)
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