私は、長年、家庭教師をしてきました。
それ故、普通の方よりも、
ずっと多くの親子関係を
目の当たりにしてきたと思います
それは私だけでなく、
子供さん相手のお仕事をしている方は
みんな同じだと思います
しかし、ある意味、
家庭教師は特別なんですよね
それは、
毎回、ご自宅に伺うから…
ご自宅にお伺いすることで、
ご家庭の様子も、
親子関係も…
普通よりも、多く知ることになります。
そして、
私が女性であり、
母であることから…
安心されるのでしょうね、
色々とご相談を受けることも多いです
そんな人生を送ってきた私が、
人生で一番”素敵だな”と思った
親子関係とは…
私は友人がそれ程多くはありません
挨拶したり、
知り合い程度の人は大勢いますが…
(人数は少なくても、友人達は全員、
性格も頭も人間性も素晴らしいです)
(自画自賛ですが…)
以前、16年ぶりに会った友人が
こんなことを言っていました。
(年賀状だけは、毎年やりとりしていました。)
「この間、
高校2年生の息子に言ったのね。
“塾をやめてもいいよ”って。」
「えっ?来年受験なのに?」
と、もう一人の友人。
「だって、塾でも学校でも
勉強についていけていないのに、
可哀想だと思って…
だから”塾へ行くのが辛いなら、
いつでもやめてもいいよ”って。
私ね、
息子が生まれてきてくれただけで、
十分幸せだったんだよね。
それを思い出したよ…」
彼女は8年間不妊治療をして、
一人息子を授かりました。
「息子は、私が悲しむと思って、
塾をやめたいとは絶対に言わない。
でも顔を見れば分かるよね。
もし大学へ行かなくても、
生きていく方法なんていくらでもある。
もがいて、もがいて、頑張っても、
出来ない事ってあるから、
“諦めるのも一つの選択肢かな”
と思って…」
彼女は学校の先生をしています。
ちなみに…
息子さんは、
私が通っていた私立中高一貫校生。
つまり、私の後輩に当たります。
(随分、年齢は違いますが…(;^^;)
学校の先生なら、
「息子さん、
どこの大学に合格したんですか?」
と聞かれることもあるでしょう。
進学校なので、
周りは、良い大学目指して
必死で勉強しているはず!
高校2年生の終わりに、
塾をやめさせるなんて、
とても勇気のいることです。
確かに、
“良い大学へ行くのは子供自身のため”
という考え方は、もっともですよね
ですが、
“勉強する事”が合わない子供もいるし、
努力しても思ったように成績が上がらない
子供がいることも事実。
家庭教師先には、
「どうしてもっと頑張れないの?」
「10番以内には入って」
「こんな勉強量で受かるの?」
「成績が上がらないのは、
努力が足りないんだよ。」などと、
“親に責められるのが辛い”
という生徒さんも多いです(T-T)
親としては、
“子供のため”と思って言っていても、
子供からすれば
“責められている”と
受け取っているのですね。
私は、彼女の
“塾をやめても良い”という判断は、
(”塾をやめさせる”ではありません。)
“素晴らしいなあ~”
と、思いました。
自分の事より、
周りの目より、
何よりも、
“子供自身の事を大切に思う”
当たり前の事だけれど、
中々出来ないことだと思います
彼女のような、
“ピュアで賢く優しいお母さん”
に育てられた息子さんなら、
きっと…
どんな職場でも可愛がられ、
優しいお嫁さんがきて、
子煩悩なお父さんになり、
家庭円満で、幸せな人生を送る
ことでしょう☆彡
“生きる道は人それぞれ”
大学受験を目指して頑張るのも一つの道、
手に職をつけるのも一つの道、
もしかしたら、
何もしないのも一つの道かもしれません。
“これしかない”
“これをしなくてはいけない”
“これが出来ないとダメになる”
と、
自分や周りの人間を
追い込む必要は全くないんだ
と改めて感じました(*^o^*)
これは去年、書いた記事です。
このお話の息子さん、
難関大学ではありませんが、
自分の行きたい大学へ合格し、
また、大学で勉強を頑張っています。
未来への道は一本じゃない。
彼の選んだ道の先には、
きっと、幸せな人生が待っているだろうと、
私は思います(*^▽^*)
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