基本的に、私に依頼がある生徒さんは、
・塾へ行っても成績が上がらない
・塾を何度も変ったが、どこも成果なし
・このままじゃ高校受験が危ない など、
塾では成績が上がらなかった子達がほとんどです。
(中学受験希望の小学生や、
中には、「全教科90点以上なのに
数学だけは80点くらいなので
数学だけもっと上げて欲しい~」という
とっても楽な!?ご依頼もありますが…)
しかし…どんな生徒さんでも、
一緒に勉強していくと必ず成績が上がります。
もちろん、20~30点しか
上がらない生徒さんもいますし、
5科目で50点~100点上がる生徒さんもいます。
週4時間くらいの指導で
大丈夫な生徒さんもいますし、
週8時間くらい指導しなければ
成果が出ない生徒さんもいます。
私が指導して成果が出るのは、
マンツーマンであることと、
指導時間を多く取る事も可能だという点が
大きいでしょう。
しかし、成績が上がる一番の要因は
“個人に合った指導をすること”だと思います。
言わずもがな…同じ学年であっても
子供さんの学力や学習状況には
大きな差があります。
中学2年生であっても、
簡単な割り算が出来ない子もいますし、
中学3年生であっても、
中学1年生の英語の問題も解けない子もいます。
中学2年生で
暗記科目はほぼ勉強したことがない子もいますし、
中学3年生で
数学の正の数、負の数が出来ない子もいます。
こういう子供達が塾へ行って、
集団指導を受けるとどういう事になるでしょう?
例え、入塾テストを受けて、
一番下のクラスに入ったとしても、
出来ない部分は、
それぞれの子供によって異なります。
中学3年生から、
5科目全部中1の範囲から
丁寧に塾で教える時間はないでしょうし、
基礎が分からないのに、
次々新しい範囲を学んでも、
結局は分からないまま…
という状況も、充分にあり得ます
「うちの子が出来ないのは塾が良くないから。
○○ちゃんは、A塾へ行くようになって
成績が上がったから、
うちの子もA塾へ入れてみよう」
と考えるお母さんは多いです。
ですが、お子さんと○○ちゃんは
出来ない部分が同じではありません。
A塾が○○ちゃんに合ったからといって
お子さんに合うかどうかは分かりません。
大切なのは、
“うちの子はどうして勉強が出来ないのか”
を、ちゃんと分析すること
「そんなの勉強時間が少ないからでしょ?」
と思うかもしれませんが、
勉強時間が少ない理由も千差万別なんです。
お子さんは、真面目なタイプですか?
それとも「宿題なんて出来るかいっ」って
勉強より遊びを優先するタイプですか?
そのタイプ分け一つの結果でも、
対処方法が異なります。
真面目なタイプなのに
勉強時間が少ないのであれば、
勉強方法が分からないのかもしれません。
あるいは、自分なりの暗記方法が
確立されていないのかもしれません。
また、自分にとって苦痛でない勉強方法が
見つけられないのかもしれません。
「勉強なんて、苦しいのを我慢して
するしかないものでしょ?」と思いました?
いえいえ、そうではありません。
もちろん、
“学年で3番の子が1番を目指す”
というのであれば、
苦しいのをひたすら我慢して
勉強するしかないかもしれません。
ですが、成績が下位の子にいきなり
「勉強はしんどいものでしょ
必死になって頑張りなさいっ」と言っても、
1㎞も走ったことが無い子に、
いきなりフルマラソンを走らせるようなものです
一例ではありますが…
《”真面目タイプの女の子”だけれど、
勉強が嫌いで勉強時間が少ない》
という子には、
私は、まとめノート作りを勧めています。
女の子はカラフルなペンを
たくさん持っていますし、
絵を書くのが好きな子も多い。
理科の消化吸収で人体の器官の絵を書いたり、
地理では地方毎に図にまとめたりしています。
こういう作業には時間がかかりますし、
トップクラスの成績の子達には
向かない勉強方法です。
(ある意味では非効率的ですから…)
ですが、暗記科目が嫌いで、
理科や社会が定期テストで50点以下
という生徒さんには、
とても効果がある勉強方法だと思います。
(特に女の子)
「宿題なんて出来るかいっ」って
勉強より遊びを優先するタイプの生徒さんには、
(男の子が多い)
毎日、宿題を出します。
最初は少量を出し、
少しずつ(本人も気づかない程度に)
増やしていきます
こういうタイプには
乗せられやすい子が多いので、
「すっご~い、
ちゃんと宿題出来てるじゃん」と、
めちゃめちゃ褒めます
宿題の内容も、
最初は自力で8割解けるくらいの
簡単な内容のものから始めます。
自力で解けない問題は一緒に解き、
「分かった」と本人が自覚した後、
宿題に出します。
つまり…
勉強は難しくないよ~
勉強は嫌な作業じゃないよ~
という事をインプットしていくわけです
英語が苦手な子も同様です。
英語が苦手な子に聞くと、
「単語が覚えられない」という
答えが返ってくることが多いです。
確かに、単語が分からなければ…
和訳も出来ない
長文も出来ない
並び替えも難しい
なので、
“単語を覚えるという作業は
英語の勉強では必須”と
思っていませんか?
英語の勉強のセオリーは
“単語を覚えながら、
並行して文法の勉強をしていく”事です。
ですが、
“単語を覚える作業が嫌で、
英語の勉強が嫌いになった”という人、
結構多いんですよねー
“英語の勉強が嫌いになるくらいなら
単語を覚える作業はしなくて良い“
というのが、私の考え方です
(もちろん単語を覚えている事は
大きなメリットですから、
覚えられる人はジャンジャン覚えて下さい)
実際問題…中学3年生の年末に、
“中学1年生の英単語も分からない“
という生徒さんに、
中1の英単語から覚えさせていては、
高校入試には全く間に合いません
そういう時にはどうするか?
その解決策は、
“ひたすら長文を一緒に訳す”です
(もちろん、
最初は短い簡単な文章からです)
長文を訳しながら、
英単語の意味を教え、
文法を解説する。
私が解説しながら訳した後、
生徒さんが再度訳す。
そして、問題を解く。
それを、何度も繰り返します。
宿題にも英単語を覚える作業はありません。
長文を宿題に出します。
すると、あら不思議
20点前後だった成績が
2ヶ月で60点くらいまで上がりました
英単語を覚える作業をしなくても、
長文を何度も解けば、
頻出の単語は自然と覚えますし、
覚えられない単語は、
レポート用紙に書き出して、
机の前に貼って置き、
「毎日寝る前に、読んで確認してよ~」
と、言いました
もちろんスペルは完璧に覚えられていないので、
スペルミスで何ヶ所も点数を引かれていましたが、
それでも、
長文の意味が理解出来るようになったので、
大きく点数を伸ばすことが出来ました。
何よりも…生徒さんが
「英語が嫌いじゃ無くなった」
と、言っていたのが
嬉しかったですね~
繰り返しますが…
嫌々ながらでも、
英単語を覚えることが出来る子は、
スペルまで覚えられればベストですし、
スペルを覚える事が苦手であれば、
まずは意味だけでも覚えれば、
長文読解が主流となっている
今の入試に大いに役立つと思います
成績が悪い子の中には、
「数学がどうしても嫌いだ」という子もいます。
そういうお子さん中には希に、
学習障害っぽい子もいるようです。
ですが、数学は計算だけでなく、
逆説を答えたり、証明であったり、
用語などを書かせる問題も出題されます。
私の生徒さんの中にも、
“中学2年生だけど、
小学生で習う簡単な計算も出来ない”
という子もいました。
中学2年生から小学生用の計算練習をするのは
難しいですし、
費やせる時間も限られています。
そういう場合は、
「何で点数を取っても同じだから、
得意な分野で確実に点数を取るようにしよう」
と、本人に話をして、
数学は用語や証明だけ、
あとは理科や社会に時間を費やしました。
まず、考えないといけないことは…
“悪い成績から這い上がるためには、
やるべき順序がある”
ということだと思います。
500点満点で、
現時点で400点の子と、
150点や200点の子では、
今やるべき事が全く異なります。
「成績が良い子が多く行ってる塾だから
そこへ入れば、
うちの子も成績が上がるだろう~」
と考えるお母さんがいるかもしれませんが、
まずは、お子さんが
成績が上がらない理由を把握する事が
大事だと思います。
どの教科もまんべんなく点数を取ることが
理想ではありますが、
それが難しい子供さんがいることも事実です。
どの教科で点数を取っても、
どの問題で点数を取っても同じですから、
苦手じゃない分野で点数を取り、
まずは順位を上げることが
お子さんのモチベーションアップに
繋がるかもしれませんね
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