中学3年生の公民で、
日本国憲法について学びます。
憲法で定められている国民の義務は3つ。
・子供に普通教育を受けさせる義務
・勤労の義務
・納税の義務
そして、
社会権で定められている国民の権利では、
・生存権
・教育を受ける権利
・勤労の権利
・労働基本権などがあります。
私が生徒さんに教える時…
「教育に関する憲法には、
“普通教育を受けさせる義務”
と
“教育を受ける権利”があるよね
もちろん、
“義務”は親に課せられるもので、
“権利”は子供に与えられるもの。
そして…
“義務”は
必ず行わなければいけないけれど、
“権利”は
放棄することも出来る。
でも、
せっかくみんなに平等に与えられた権利を
放棄するのは勿体ないと思わない?
“学校の授業を聞かない”
“宿題をしない”
“勉強をしない”ことは…
せっかく与えられた権利を放棄すること
と同じなんだよ」
と話をします。
「“普通教育を受けさせる義務”と
“教育を受ける権利”。
どうして、義務だけに
“普通”がついているのか分かる?」
と聞くと、
ほとんどの生徒さんは、
「ん~分からない」
と答えます。
「“子供に与えられる権利”は、
能力や状況が許せば…
“どんな専門的な教育も、
どんな高度な教育も受けることが出来る”
というもの。
だけど、
“親に課せられる義務”は
普通教育においてのみ。
つまり、一般的、基礎的である
義務教育のようなものだけ。
だから…プラスアルファである、
塾や家庭教師をつけることは、
親の義務の範囲じゃない。
それは、義務じゃなくて…
“親の愛情”なんだよ
恵まれた環境にいることを
親に感謝して…
その期待に応えられるように、
一緒に勉強を頑張ろうね」
まだまだ素直な中学生。
コクンと頷いてくれます
塾の講師や、私たち家庭教師は、
親御さんが、大切な子供さんを
預けてくれている事を真摯に受け止め、
その期待に応えるべく…
生徒さんと、
“二人三脚で頑張ろう”と
いう気持ちが大切だと思います。
子供さんも、
「親なんだから、
塾代を出して当たり前」ではなく…
通わせてくれる親に対して
感謝の気持ちを持ち、
その愛情に報いようとすることが、
“塾や家庭教師の効果を高める”
ことに繋がると、私は思います
私の家庭教師の費用は、
塾や学生家庭教師などに比べると
少し お高いです
なので、指導しているご家庭は、
(我が家の様な
安いクロス張りの家ではなく…)
ほとんどの家が塗り壁です
家庭円満で、裕福な家庭に育ち、
素直にスクスクと育っているお子さんが
ほとんどですが…
中には、
“教育における義務と権利”を
もっと意識した方が良いんじゃないかな?
というご家庭もあります。
以前指導していた、
中学生の女子生徒さん…
「お母さんは、
自分のために家庭教師を頼んだのよ。
自分が安心したいために、
家庭教師を頼んだの。
私のためじゃないんだから…」
と、言っていました
「お母さんは、○○ちゃんが
行きたい高校へ入学出来るように、
家庭教師を頼んだのじゃないかな?
お母さんが安心したいためじゃないと
思うけど…」
「ちがうよ。
○○高校を勧めるのも、
お母さんが人に自慢したいだけなんだよ」
「じゃあ、○○ちゃんは
どこの高校へ行きたいの?」
「ん~別にない…」
反抗期なのかもしれませんが…
高額な費用を払って
家庭教師を頼んでくれた親への
感謝の気持ちが全く感じられません
また、以前指導していた
小学6年生の男の子のご家庭では…
お腹が痛くて、トイレに入っていた
息子に対して、
「いつまでトイレに入ってるのっ
早く出て、先生と勉強しなさいっ
高いお月謝が勿体ないでしょっ」
と怒鳴っていました。
聞こえてるんですけど…
高いお月謝が勿体ないって…
「あなたに、こんなに費用がかかってるのよ。
だから、しっかり勉強しなさいっ」
と、あからさまに話すご家庭もあれば、
「費用?そんなのは気にしないで!
あなたのためなら、幾らかかっても
惜しくはないから…」
と、湯水のように使っているご家庭も
あります。
私の考えは、
「これだけ費用がかかっている」でも
「費用は全く気にしなくて良い」
でもなく、
“親に課せられている義務は普通教育だけ”
だけれども、
親が一生懸命働いたお金と
子供への愛情により…
“プラスアルファの教育”を
受けることが出来ている
ということを、
子供に伝えるべきだと思います。
毎日広いベッドで寝ていれば
それが当たり前になるように…
誰かが教えなければ、
今いる状況は当たり前なのだと
子供は思うことでしょう。
感謝する気持ちも
芽生えないかもしれません
父や母が一生懸命働いたお金で
塾や習い事へ行かせて貰っているのだということを、
全く認識していない子供は多いです。
それが、
塾でいい加減に勉強したり、
宿題を疎かにすることにも繋がるのだ思います。
親が感情的に話をするのではなく、
“教育における義務と権利”を元に、
客観的にそういう話をするのは
如何でしょう~
親への感謝の気持ちを持つ子供に育つか否かは、
幼い頃からのお母さんのさじ加減次第
なのかもしれませんね
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