私が生徒さんに勉強を教える時、
第一のモットーは
“記憶に残る教え方”をすることです。
例えば…
中学理科で、
「高気圧が上昇気流なのか
低気圧が上昇気流なのか分かる?」
と聞きます。
理科が苦手な生徒さんは、
「高気圧が上昇気流かな?」
と答える場合が多いです。
(暖めると気体が上昇する現象と、
混同してしまうようです。)
「天気予報で、
“明日は高気圧に覆われて
晴れるでしょう”
って言ってるのを聞いたことがあるよね。
つまり、高気圧は晴れ。
低気圧は天気が悪い、と覚える。
天気が悪いときには、
空に雲があるよね。
雲は、
地上の水分を上昇気流に乗せて
空へ運ぶ事によって出来る。
だから、低気圧が上昇気流で、
反対に、高気圧が下降気流なんだよ。」
と、よく耳にする言葉とか、
色々な例を交えて説明します。
他にも、中学公民で、
「人権思想のもとになった、
イギリスの出来事3つ言ってみて!」
「ん~」
「じゃあ、説明するね
昔、イギリスは王政だった。
でもあまりにも独裁だったために、
力のある貴族が
王の権限を減らしたんだね。
これが”マグナ・カルタ”
次に、
やっぱり独裁の王政に
今度は議会が反対し、
戦争になったのが、
“ピューリタン革命”
次に、またまた、横暴な王政に
今度も議会が腹を立て、
国王を追放し、
新たな王を迎えたのが、
“名誉革命”
つまり…
「髪が長い方が好きだから、
切ってはいけない。」
「ミニスカートははいてはいけない。」
「化粧は薄くして、つけまつげはダメ。」
「俺の3歩後ろを歩け。」
「他の男子と喋ってはいけない。」
って言う
超~束縛する彼氏がいるとするよね。
「どうしてそんなに束縛するの?
せめて髪型くらいは自由にさせてよ」
と、一部自由を得るのが
“マグナ・カルタ”
そのあと、やっぱり我慢が出来ず…
「ど~してそんなに束縛するの?
ありえないでしょ~」
と、ノートや筆箱、教科書を
ガンガン投げつけるのが、
“ピューリタン革命”
(良い子は物を投げてはいけません)
ついに、
「もう~あんたなんかと分かれる
今度は優しい○○君と
付き合うことにしたから。
さようならっ!!」と、
ついに横暴な彼氏を捨て、
新しい彼氏が出来たのが、
“名誉革命”
実際は、一人の彼氏じゃなく…
それぞれ別の王なんだけどね
覚えた?」
っていう感じです。
(歴史学者やイギリスの人が聞いたら
怒るかもしれないなぁ~)
他にも…
「政府や政府関係機関が発展途上国のために
資金や技術を提供することを何と言う?」
「ん…」
「ODA、つまり
“Official Development Assistance”
の略だね。」
「アルファベットって覚えるの
苦手なんですよね~」
「じゃあ、秘密兵器をだそう~
まず、目をつむってみて」
「えっ?目をつむるんですか」
「そう、目をつむって想像してみて…
スケートの織田信成さん、
知ってるよね。
その織田さんが、
スケートのようにくるくる回りながら、
貧しい国の子供達に、
チョコレートやクッキーを配ってる映像を
想像してみて~」
「ぎゃはは…
先生、面白すぎます~」
「で…”ODA(おだ)は政府が、
発展途上国に援助すること”
って覚えたでしょ」
「先生~、
もう一生忘れません~」
と、なるわけですね
「政府が発展途上国に援助することは、
ODAと言います。覚えて下さい。」
「人権思想の元となった革命は、
ピューリタン革命、名誉革命です。」
と、説明し…
「はい、覚えてね」と言われても、
ほとんど記憶に残りません。
辞書を隅から隅まで読み、
ほどんど頭にインプットされるような
頭脳の持ち主は別ですが…
私のように普通~の頭で、
ましてや暗記が苦手な場合、
学校の先生が淡々と授業をしても、
ほとんど記憶に残りませんでした
そこで考えたのが、
“印象に残る説明方法”です。
以前、ボランティアで
塾へ行けない生徒さんを指導していた時も、
学校の授業後、公民の問題を解くと
50問に1問くらいしか
解けなかった生徒さんが、
私の授業を聞いたあとは、
8割くらい解けました
まず…私の授業は、
生徒さんが「面白い~」と言い、
飽きずに真剣に聞いてくれます。
それは、マンツーマンだからではなく、
ボランティアの時のように、
複数の生徒を同時に指導するときも
同じです。
私が思うには…
授業をして、
その内容が2、3割しか頭に残らないのは、
教える側の問題だと思いますね
息子が塾で指導して貰っていた、
全国を回っている
“超~ハイスペック教師”も、
同じ事を言っていたそうです
生徒に聞いて貰えないのは…
“教える側の努力が足りない”のも
あるかもしれません…
学校の先生も色々な方がいます。
定期テストで半分くらいの点数だと…
「ちゃんと学校の授業を聞いてるの?
どうして授業を受けても、
これだけしか解けないの?
授業中、寝てるんじゃないの?」
と、言ってしまいたくなりますよね。
ですが、
それはお子さんのせいだけでは
ないかもしれませんよ
ご家庭でも…
「浜松はうなぎ、陸奥湾はほたて、
三陸海岸はワカメ。
はいっ、覚えて~」と言うだけなら、
子供さんはそのときは暗記しても
すぐに忘れてしまうでしょう。
お勧めの勉強方法は、
一緒に地図を見ながら、
「三陸海岸は
海岸線ガタガタになってるよね。
これはリアス海岸といって、
その地形から波が低く、
養殖に向いてるんだね。
だから、”三陸海岸はワカメ”と
覚えるんだよ。
浜松の銘菓、
ウナギパイって知ってる?
美味しいよ~
ウナギを
グルグル巻いた形をしていて…
ウナギの味はしないけどね」など、
楽しい説明を加えて、
教えてあげて下さい。
時間は何倍もかかりますが、
その分、ずっと記憶に残り…
長い目で見ると、
効率的な勉強方法だと思いますよ(^_-)
夏休み、是非お子さんと一緒に
楽しくお勉強してみて下さいね~♥
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