私は実質年数23年程、
家庭教師をしてきました。
息子が赤ちゃんの頃や、
私が会社勤務をしていた時期は、
お休みしていたので、
家庭教師を始めたのは、
35年以上前になります。
その頃は、
今ほど中学受験をする子供も少なく、
家庭教師を依頼されるのは、
(もちろん、今も裕福なご家庭が
多いですが…)
今以上に裕福な家庭だったと思います。
裕福なご家庭だということは、
それだけ稼いでいるという訳で、
お父様は高学歴のご家庭が
多かったように思います。
ですが、今も昔も
お母様は専業主婦の人も多く、
「私は高校しか出ていないから
子供に勉強を教えられなくて…」
というご家庭も少なくありません。
前回の記事の文頭にも書いたように…
メンタリストDaigoさんの動画で、
「子供の才能は、遺伝子が半分、
残りの大半は環境で、
親の影響は10%くらい」と
言っていました。
前回は触れませんでしたが、
この言葉の“才能”というところに
ポイントがあると思うんですよね~
もしも、この“才能”が、
野球などのスポーツ、
あるいはピアノなどの音楽の才能を
指すのであれば、
半分、あるいはもう少し多くを
遺伝子が占めるかもしれません。
しかし、小学生の中学受験の勉強、
あるいは中学、高校の勉強に関して言えば、
私が見る限り…
親が有名大学卒だろうが、
高卒だろうが、
あまり違いはなく、
遺伝子が半分も影響しているとは
思えません。
もちろん、
私が今まで指導した生徒さんの中にも…
「MENSAの会員になれるんじゃない?」と
思うような、
もの凄く理解力のある子供もいました。
息子も高校生の時に、
「○○君は頭の出来が違う!
授業も聞いただけで、一瞬で理解してる!」
と言っていましたが、
確かに、
そういう“めちゃめちゃ頭の良い子”はいます。
(ちなみに…
うちの息子は超~凡人です(・∀・))
ですが、大半の子供は
持っている能力にあまり差がなく、
親の遺伝子も
“学力にはあまり影響しないのでは?”と
私は思います。
その証拠に…
同じ兄弟でも、
兄は凄く勉強が出来るけれども、
弟は“成績が地を這ってる”なんてこと、
よくありますよね~
兄弟が3人いると、
3人とも優秀なご家庭よりも、
3人のうち1人は、ん?っていう
成績の子がいるご家庭の方が
多いように思います
ただ…
親が高学歴であることは、
“遺伝子以外の面において、
子供の学力に
大きな影響を及ぼす因子である”
場合が多々あるのでは?
と、私は思います。
それは…
(前回も書きましたが)
1.親が高学歴であると裕福であることが多い。
2.家庭内での会話の内容が、
政治や経済にも及ぶことがある。
3.親が読書家であり、家に本がたくさんある。
4.新聞を取っている家庭が多い。
5.小学生の頃は、親が勉強をみてあげられる。
6.親が受験のアドバイスが出来る。
7.会話にことわざや難しい言葉が盛り込まれる。
などでしょうか…
これらは、遺伝子ではなく、
子供が育つ環境に影響していると思います。
ですが、高学歴でなくとも、
読書家の方は多いでしょうし、
ご自分で事業をされて
裕福なご家庭もあるでしょうし、
親が高学歴であるがために、
「こんな問題も分からないなんて…」と、
すぐに子供と喧嘩になるようでは、
親が勉強を教えることも
マイナスに働きかねません
つまり…
子供が高学歴になるためには
親の学歴が云々というよりも、
“勉強に興味が持てる環境作り”などの
もっと重要な因子が
たくさんあるのではないでしょうか?
もしも親が高卒であるがために
子供が良い大学へ行けないパターンがあるとしたら…
それは、親が高卒であることを
気にしすぎるがために、
「私は高卒だったから
こんなに苦労したのよ。
だからあなたは絶対に
良い大学へ行きなさい!」と
子供に強要する場合。
それから、
「私は大学へ行きたかったのに
行けなかったの。
だからあなたは私の代わりに
大学へ行ってね。」と
子供に身代わりを要求する場合。
子供は親の持ち物でも分身でもなく、
別の人格を持つ1人の人間です。
親の希望や都合で
良い大学を目指すのではなく、
子供さん自身の希望で
良い大学を目指す!
そういう気持ちになれば、
自分から進んで勉強するように
なるでしょうし、
楽しい気持ちで
大学を目指せると思います。
親の学歴には関係ありませんが…
お母さんが子供さんに
「勉強するのはあなた自身のためなのよー」
とか、
「今、勉強しないと
将来困るのはあなた自身なのよー」
と言っているのをよく聞きます
ご自身が、小学生や中学生の時に、
「将来の爲に勉強しなくちゃ」
なんて、考えましたか?
そんなこと、
私は全く思いませんでしたね
せいぜい…
「宿題をしていかないと、
学校の先生に怒られるから…」とか
「成績が下がると恥ずかしいから」
くらいしか考えませんでしたねー
小学生や中学生で
“将来のために頑張って勉強しよう”
なんて思える
“先見の明”のあるお子さんは
少ないでしょう。
お母さんが力の限り
「勉強するのは、あなた自身の
将来のためなのよー」
と訴えても、
子供さんに響かないのは
当然の事かもしれませんね
私はよく生徒さんに
こんな風に話をします。
「歴史なんて勉強しても、テレビで
“Qさま”を観て答えられるくらいで
ほぼ役に立たない。
因数分解や二次関数は、
教師か学者か研究者にしか必要ない。
それでも勉強して良い大学を目指すのは、
生きていく上で、
それが一番楽な道だからなんだよ。
YouTuberで稼いでいる人や、
起業して成功する人、
歌手やアイドルになれる人は
何万人何十万人に1人だよ。
でも、コツコツ勉強して
良い大学に入れば、
ほとんどの人が、生活していけるくらいは稼げる。
つまり、
毎日少しずつ勉強することが
結局、いちばん楽な道なんだよー」
少し話が逸れてしまいましたが…
親の学歴云々よりも、
“子供さんに上手に声かけをする”
その方が
大切なのではないでしょうか?
また…
お子さんに読み聞かせをしたり、
一緒に読書をしたり、
時には、
ことわざクイズを出し合ったり、
Qさまなどのクイズ番組を一緒に楽しんだり…
“子供さんが勉強に興味が持てる
環境を作る事”は、
学歴に関係なく
誰にでも出来る事だと思います。
そして、是非とも
新聞を取って下さい
(家庭教師先でも、
年々新聞を取っていないご家庭が増え…
生徒さんの“新聞感想文”のために
新聞を貯めています)
ニュースはテレビやスマホで
見ることが出来るからと
お思いでしょうが…
新聞を読む事は、メリットばかりです!
・漢字が読めるようになる
・幅広く情報が得られる
・欲しい情報だけではなく、必要な情報が得られる
・文章力が身につく
・的確な表現法を目の当たりに出来る
・活字に慣れる
・地域の情報も得られる
・紙面の校正も学べる
・政治、経済、娯楽、テレビ番組、天気予報、社説、コラムなど…
多くの情報が詰まっている
などなど…
親御さんから率先して
新聞を読んでみては如何でしょう?
“子供が勉強する環境作り”に
一歩近づくかもしれませんよー
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