私は職業柄、
不登校の生徒さんに会う機会が多いです。
不登校になってしまう理由は
お子さんによって様々です。
友達間のトラブルや成績などの
外的要因もありますし、
起立性障害や発達障害などの
お子さんの心身が原因の場合もあります。
(お子さんの心身が原因の場合は
専門医やカウンセラーと相談されたり
する必要があると思いますが、
私には専門的な知識がないので
今回の記事には当てはまりません。)
ほとんどの場合…
不登校は突然にやってきます。
ある日突然、
「学校へ行きたくない」と
子供さんが言い出し…
「何かあったの?」と聞くと、
「お友達にいじめられた。」
「学校で嫌なことがあった。」
「からかわれた…」などと言い、
「じゃあ、今日は休む?」
といったその日から…
徐々に学校を休みがちになり、
ついには、ほとんど学校へ行かなくなる。
これが、私が見てきた中で
一番多い不登校のパターンです。
「お友達にいじめられた。」
「学校で嫌なことがあった。」
「からかわれた…」などの、
直接的な要因が解決された後も、
学校へ行けなくなってしまう子がいます。
ここが、
不登校になるのか、ならのか、
その分かれ道だと思うんですよね。
どういうことかというと…
お友達とのトラブルや
学校での嫌な事のひとつやふたつ、
9年間も学校へ通っていれば
誰にでもあります。
(もちろん問題の大小はありますが…)
「学校へ行きたくない」と思うことも
誰にでもあることでしょう。
それを子供が口に出し、
母が「じゃあ休めば?」と言った経験も
5人に1人くらいはあるんじゃないでしょうか?
ですが、大半の場合は、
1日か2日学校を休んだ後、
嫌々ながらも登校し、
「今日はどうだった?」と聞くと、
「大丈夫だった」で、
何事もなく終わるんですよね
しかし、不登校になる場合は、
イジメや友達とのトラブルが解決した後も、
また、学校へ行かなくなってしまいます。
そう~
今度は、”学校へ行けない”んじゃなく、
“学校へ行かなくなってしまう”んです。
そうなってくると、
今度は、
“何が原因で登校できないのか?”
子供自身にも分かりません。
不登校に関する記事を読むと、
“家庭内に心地よい居場所を
作ってあげると良い”とか、
“親が親身に寄り添ってあげると良い”
と書いていますが、
私が見てきた不登校の生徒のご家庭は、
どこも裕福で居心地の良い家でした。
(家庭教師を頼むくらいのご家庭なので、
裕福なのは当然だと思いますが…)
家が裕福で、
居心地の良い家庭環境であっても、
親御さんが子供に寄り添っていても、
不登校になる場合はあります
反対に…
家が居心地が良すぎるから、
不登校になったんじゃないか?
と、思うことも何度かありました。
学校へ行って、時間に拘束され、
面白くもない授業を聞き、
興味のない勉強をさせられるよりも、
起きたい時に起き、
昼寝したいときに昼寝し、
自由気ままに漫画やゲームをして、
居心地の良い家で過ごす方が
100倍良いと、思って
学校へ行かないんじゃないか?
と、感じたことも、
一度や二度ではありません
不登校って…
ほんの少しのきっかけで始まり、
どのお子さんにも起こりうることだと
思うんですよね。
特別、精神的に弱いとか、
特別、協調性がないとか、
特別、変わったところがあるから
不登校児になるのではありません。
私が見てきた子供さんも、
みんな普通の子供さん達でした。
(普通以上の子供さんも
何人もいました)
そして、子供が不登校になった時、
どのご家庭でも激震が走ります
「うちの子がどうして?」
「うちの子が不登校になるはずがない」
「何が起こったの???」
と、激しく動揺されます。
「いじめなの?
誰にいじめられたの?
何があったの??」と
ものすごい剣幕で子供を問い詰める
お母さんもいらっしゃいます。
当然と言えば、当然ですよね…
親からすれば未曾有の出来事であり、
大切な我が子を傷つけられたと
思うでしょうから…
明らかなイジメがあった場合は、
もちろん学校や自治体に相談して
適切な対処をしてもらう必要があります。
ですが、そうではない場合は、
あまり深刻にならずに、
「誰にでもあることなんだ」
と考える方が良いと私は思います。
私の経験上では、
不登校になり、暗く落ち込んでいる…
という子供さんは、
ほとんどいませんでした。
どの子供さんにも、
「学校へ行かないといけない」
という気持ちはあります。
ですが、学校へ行くよりも、
家でダラダラしている方が良い
という無気力さが勝ってしまい、
学校へ行かない子も多いんじゃないか?
と思います。
確かに…、深刻なイジメに遭い、
学校へ行くと思うと吐き気や頭痛がする
という子供さんも、中にはいるでしょう。
ですが、
もう少し生活を改善し、
体内時計を整え、
最低限の勉強も家で行い、
強さを身につければ、
無気力さから脱出して、
学校へ行くことが出来るんじゃないかな?
と思う子供さんもいます。
親御さんが出来る事は…
いつでも子供が学校へ行くことが出来るよう、
学校へ行っても行かなくても、
朝、家族と一緒に朝食を取り、
勉強が遅れないよう家庭学習を行い、
規則正しい生活を身につけさせる
ことではないでしょうか?
そして、
不登校は誰にでも起こりうることだ
(不登校児は特別じゃない!)と、
みんなが認識することだと思います。
(今回の記事は特に、
私の経験と主観で書いています。
全ての方に当てはまる訳ではない事を
ご了承下さい。)
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